離れる
見慣れた山
見慣れたどこにでもある様な町
見慣れた電線に遮られた空
美しくもない 木立
でも
一番ホッとする町です
いつも出会う人
いつも出会う鳥
いつも吠える犬
いつも見つめてくる猫
安心して大きな毛布に包まれて抱かれてしまう
そんな町です。
離れて
遠くから感じるのも良いのかも知れません
遠くの賑わいの都で
働いて暮らすのが夢でしたが
結局
目の前にある県道を北に行ったり南に下ったり
この県道から離れられないらしくいつもこの県道のそばで暮らしています。
何年かは 離れた時期もありますが
磁石に吸い寄せられる様に元の場所に戻ってきます。
又
離れることになりますが
また
戻ってくるのだと思うのです。
この景色
ありふれた景色が
一番好きなので
それが故郷なのかも知れません
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